2016/04/28 10:00
全国レベルと地方レベルでは一体何が違うのかー大会データの分析結果をもとにー
当社のHPをご覧頂き、誠にありがとうございます。
今回のコラムは筑波大学体育系准教授 兼 同大学硬式野球部監督で運動動作解析の第一人者である川村卓氏が著した『監督・コーチ養成講座』から話題提供したいと思います。
川村先生は日本ハムファイターズ大谷翔平選手といった日本のプロ野球選手や国際大会で登板した投手などの動作分析を行っています。また、川村先生が指導する筑波大学野球コーチング研究室には、日本ハムファイターズ投手コーチの吉井理人氏やU12代表監督で元DeNA横浜ベイスターズ・読売ジャイアンツの仁志敏久氏も在籍していました。
この書籍では、監督の仕事やチームの育成について、練習計画の立て方などの興味深い内容が記載されています。その中でも小学生(学童期)のさまざまなデータ(数値)が紹介されておりましたので、このデータを基に【学童野球の勝ち方】について考えていきたいと思います。
今回の紹介する数値は、小学生の全国大会と地方大会の数字の比較になります。数字とは、プレイに費やす時間のことであり、練習の目安や基準値となります。
これまで「こんなものかな」となんとなくやっている指導者・選手も多いのではないでしょうか。
明確な基準値や確率を知ることで、より明確な意図や目的を持って練習に取り組むことができるでしょう。このデータを参考に自チームを測定してみることをオススメします。
① 投手の試合基本データ
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全国大会 |
地方大会 |
与四死球率 |
2.1 |
4.8 |
奪三振率 |
2.1 |
5.1 |
防御率 |
4.21 |
4.39 |
1試合の確率・・・1試合を27打席として計算
② 投球のストライク率
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ストライク率 |
全国大会 |
58.8% |
地方大会 |
50.2% |
③ 3ボール時のストライク率
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3ボール時のストライク率 |
全国大会 |
87.6% |
地方大会 |
61.7% |
全国大会に出場しているチームのレベルの高さ(投手力)が顕著に出ていますね。特筆すべきはコントロール。全国レベルに到達するには投手のコントロールを向上させる必要があるようです。
④ 走塁・守備の試合基本データ
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全国大会 |
地方大会 |
盗塁成功率 |
79.2% |
97.3% |
守備率 |
94.4% |
88.2% |
これは興味深いですね。レベルが上がるにつれて、盗塁の攻防が激しくなっていきます。約20%も成功率が低くなるのは驚きですね。おそらく盗塁企画数も減少しているでしょう。
⑤ 攻撃の試合基本データ
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全国大会 |
地方大会 |
打率 |
0.293% |
0.239% |
長打率 |
0.398% |
0.307% |
出塁率 |
0.351% |
0.374% |
バント成功率 |
0.882% |
0.727% |
攻撃のレベルも全国大会では高くなることが示されています。
簡単に四死球が取れない・盗塁が難しくなる⇒打撃力UPを目指す。
全国大会に出場するチームはこうして打撃の大切さに着目していくのでしょう。他にも興味深いデータはありますが、数値の紹介は以上とさせて頂きます。
当社も独自に学童野球チームのクイックや牽制、キャッチャーの2塁へのスローイングタイムなどを集計しておりますが、学童野球でもプロ顔負けのタイムが出ることもあります。
まだ小学生だから…とか、まだ低学年だから…ではなく、タイムを縮める方法や勝ち方を選手と一緒に考える事は、学童期において非常に大切な教育ではないでしょうか。
そして、究極の武器である打撃力を高めていくことは全国レベルを目指すのであれば必要になるでしょう。
そのためには、環境の整備が不可欠です。当社の扱うような機能性の高いピッチングマシン(バッティングマシン)などを導入することによって、質・量ともに充実した練習が可能になります。
いきなり購入するのは、難しいかもしれませんが、レンタルプラン(月額10,000円~)を利用することもできます。
オススメは半年レンタルですね。購入より断然お得です。興味のある方はレンタルページをご覧ください!
いよいよGWが近づき、各都道府県で熱戦が繰り広げられるでしょう!
全国の野球少年・少女よ!打って打って打ちまくれ!!